少し前、私はある会議のためにシンガポールで世界中の起業家や投資家と会った。その際、この機会を利用して、私たちのファンド投資家から面会を申し込まれた。
久しぶりに会ったので、我々はここ数年の投資状況について話をした。心元資本(Cherubic Ventures)の世界中のスタートアップ企業投資マップや、業界の変化をリードしている15社のユニコーン企業を見て、投資家たちはとても感銘を受けていた。このような小さなチームがこれほど素晴らしい成績を収めることができるとは想像しがたいようだった。そこで彼らは私と深く話をするようになり、ミーティングの最中に、投資家の一人が私に尋ねた。「皆さんが起業家に尋ねるのと同じように、アーリーステージの投資家としてあなたが最も恐れていることは何ですか。」
実は、この質問について考えたことはなかったのだが、おかしなことに、私はほとんどためらうことなくこう答えた。「大人になることが怖いよ!」投資家が椅子から転げ落ちることなく、私にスピーチを続けさせてくれたのは幸いであった。「大人になりたくない というのは、いつも子どもの目を通して世界を見ていたい、すべてのことは可能だと信じたい、ということですよ。」
先入観や枠組みに縛られないことは、子どもであることの最大の贈り物だと考える。子どものころは、想像力や信念がとても強く、サンタクロースや魔法がこの世に存在するとさえ信じてしまうものだが、大人になるにつれ、多くの人は「信じる」ことをやめてしまう。大人は常に現状を見ることに慣れているから、未知のものがより良いものだと信じ切ることができない。さらに重要なのは、大人になる過程で探求する勇気や好奇心が失われ、もはや「創造」することはなく、「手に入れる」ことができるかどうかだけを気にするようになる。
大人になることでこれらの能力が失われるなら、私は大人になりたくない。というのも、前例がまったくないところからスタートした新興企業が、何年もかけて独自の道を歩み、次々と偉大な企業になったり、業界全体に革命を起こす道を切り開いたりすることがあるなんて、私は信じられそうにないからだ。子ども心を持ち続けることは、投資における私の最も重要な秘密兵器である。
実際、投資の問題に限らず、人生や仕事、その他の方向性においても、大人のように常にリスクを先に評価し、損得を計算し、常に無理だと自分に言い聞かせていると、コンフォートゾーンから前に進めず、最後には妥協し続けるしかない。「大人にならない」ことを試みることこそが、思いがけない結果や変化をもたらすのかもしれない。
みんな、「大人にならない」と自らに喚起し続けよう。