最近、ある起業家から次のような質問をされた。「情報がほとんどない初期段階で、投資に値する企業かどうかをどのように判断すればいい?」
私はこう答えた。「最も重要なのは、そのテーマに対する市場規模が十分な規模あること、そして起業家自身が十分な情熱を持っていることだね。」
彼はこう尋ねてきた。「市場は理解できるけど、その熱意をどう評価すればいい?起業家は皆、自分の選んだ分野に情熱を注いでいるものではないのかい?」
この質問により、私は深く考えさせられた。そして、私がこれまで焦点を当てていたものは、一般的に定義されるような情熱ではなかったことに気づいた。情熱について語るとき、私たちは通常、いくらでも語り続けられ、心から楽しめ、決して飽きることのない何かを想像する。しかし、「何かに心血を注ぐ」というこの熱意は、多くの制御不能な要因によって枯渇してしまう可能性がある。私が考えているのは、より深い欲求、つまり自己価値の実現と密接に関係する欲求のことである。私はこれを「根底にある情熱」と呼んでいる。
この気づきは、私自身の経験と関連している。就職活動をしていた頃、よく情熱を追求すべきだと言われたが、当時の私には情熱を注げるものが見つからなかった。ただ、自分の時間を自分でコントロールし、一瞬一瞬を最大限に活用したいという強い願望だけはあった。
この強い願望が私の人生における最大の「根底にある情熱」となり、この目標を念頭に置いて資源とエネルギーを継続的に蓄積し、起業家としての道を歩み始め、後にファンドを設立して投資家になるに至った。役割は段階ごとに変化し、多くの課題に直面するものの、自分の時間的自由のために努力しているということを常に意識していれば、情熱を燃やし続け、どんな仕事でもやり遂げるモチベーションを維持できる。
しかし、好きなことで生計を立てている人でも、長年経つと情熱を失い、徐々に自信を失っていく人がいることに気づいた。「これこそが、自分が一番好きなことじゃないのか?」
熱意を低下させる要因は、多くの場合、仕事そのものではなく、仕事のスタイル、環境、出会う人々、そして直面する課題にあると私は考えている。それは、私たちにチャンスを与えようとしない上司、扱いにくい顧客、あるいは過度の疲労につながる長時間労働などが原因かもしれず、これらはすべて、私たちがコントロールできないことである。
同様に、起業への情熱は、数々の困難や試練を経験するうちに徐々に薄れていく可能性がある。起業家が疲弊状態に陥ると、状況を好転させる決定的な瞬間まで持ちこたえるだけのモチベーションが失われてしまう可能性があり、それが多くの初期段階のスタートアップ企業が存続できなくなる理由である。
やる気が全く出ない時、「どうすれば情熱を取り戻せるだろうか?」とばかり考えていると、かえって不安が増してしまうかもしれない。そんな時は、自分の「根底にある情熱」に意識を向け、自分を突き動かすもう一つの原動力を見つけてみては如何だろうか。
この考えを皆さんと共有することで、皆さんの情熱を再び燃え上がらせ、より大きな可能性を引き出すきっかけとなれば幸いである。