最近、テニス界のレジェンド・フェデラー氏が米国ダートマス大学の卒業式でスピーチをし、テニス人生からの3つの教訓は世界中で大きな反響を呼びました。中でも、「勝っても負けても、1ポイントは1ポイント」という力強いメンタリティが私の心に響きました。
フェデラー氏はこう言いました：「ポイントを奪い合っているときは、そのポイントを獲得することが何よりも重要ですが、そのポイントをゲットしたら、もうそれは過去のことです。このような心構えでこそ、次のポイント、そしてその後のすべてのポイントに専念することができます。 」
この言葉は、私がテニス選手であった時に学んだ貴重な経験を思い起させました。そして、「1ポイントは1ポイント」の背後には、多くの困難な時を乗り越える上で非常に重要な思考があると考えます。それはつまり、「5セットで3セット勝利すべきマッチある。」ということです。
目の前にあるすべてのポイントを獲得することも重要ですが、 5セットマッチで3セットを先取すべきゲームであるとわかっていてこそ、より長い視点でゲームを捉えることができます。すべてのポイントを獲得することに執着する必要はなく、勝利につながる重要なポイントに焦点を当てれば良いのです。また、その場での1ポイントの勝ち負けは全体的な結果には影響しないため、各ポイントが終わったらそれを忘れてこそ、次のポイントに集中し続けることができます。
私たちは、試合に勝つということはすべての局面で完璧に勝つことを意味するという誤解に陥りがちですが、実際には、世界のトッププレーヤーであっても、勝利できた試合においても勝負の半分に勝ったにすぎません。このように考えることができれば、小さなボールを落としたり、相手のバックハンドを試したり、試行錯誤しての柔軟性を自らに与えることができます。多少のポイントを失っても問題なく、これらの失敗からも得られる経験があるため、最終的な成功に導かれることとなります。
私は、これは人生だけでなく、投資においても、とても大切な考え方だと考えます。投資の初期段階では、すべてがリスクのように思えるかもしれません。すべてのポイントを獲得することに執着し、負けるのを恐れていると、最終的には負けることも勝つこともできずに立ち止まってしまう恐れがあります。しかし、投資ポートフォリオを3セット勝利すればいい5セットマッチとして考えると、リスクを受け入れ、機会を見つけ、勝つのに十分な重要な投資を見つけることに集中することができます。
ミスの許されない100ポイントという条件から、勝率半分以上の51ポイントという条件になったとき、この1ポイントの次のポイント、さらには次の2ポイント、3ポイントをどう配置するかを考え、成功に向けて前進することができます。ポイントを失うことが心配な場合は、「人生は 5 セットマッチで3勝すればよい」と考えると、勇気を取り戻して次のセットに向けて戦い続けることができるかもしれません。
