September 9, 2024

クリエイティブコンフィデンスは未来のスーパーパワー

最近、私は日本のあるトップインターナショナルスクールで、50カ国以上から集まった100人近い13~14歳の子どもたちを対象に、AIワークショップを開催した。ワークショップで、参加者はAIツールを使ってブランドプロモーションのビジネスタスクを達成しなければならなかった。

前回、これからの人材がAI時代のビジネス環境に立ち向かうために最も重要なのは、現実世界の問題(Real-world Problems)を解決する上での経験と能力であることをコラムの中で紹介したが、今回は、参加者のパフォーマンスから、未来の人材に最も重要な資質の一つが「クリエイティブコンフィデンス (Creative Confidence)」であることが見えてきた。

実際、世界的に有名なデザイン会社・IDEOの創設者であり、スタンフォード大学デザインスクールの学長でもあったデビッド・ケリー(David Kelley)氏は、2013年にクリエイティブコンフィデンスに関する本を出版している。デビッド氏は、革新性と創造性がビジネスの成功の鍵であるが、ほとんどの人は「創造」できればクリエイティブであると考え、若い頃は誰もが創造的でユニークなアイデアを思いつくことができたということを忘れている、と考えている。だからこそ、クリエイティブコンフィデンスを培うことが重要であり、クリエイティブコンフィデンスを持つ人材は、周囲の世界を変える力が自分にあると信じることができるのである。

それから10年が経った今、ジェネレーティブAIはクリエイティビティへの障壁を劇的に下げ、AIツールの使い方を学ぶことは、未来の才能がクリエイティブコンフィデンスを身につけるための重要なチャネルとなっている。私は、ワークショップの参加者たちと交流する中で、彼らの豊かなクリエイティブコンフィデンスを実際に目の当たりにした。それは、AIツールを運用することで、「アイデアさえあれば、それを実現するツールがある」という現実社会の経験をすでに積んでいるからであり、これは将来、彼らの重要な信念の一つとなる。さらに、ストーリーテリングと的確なプレゼンテーションのスキルを持つ参加者は、AIツールを使ってより良い成果を出せるだけでなく、ビジョンを積極的に周囲にアピールし、概要を説明することでコラボレーションを推進することができ、結果、優位に立ち、際立つことができる。

AIがどのように仕事のあり方を劇的に変えるのか、労働日数の減少、キャリアの大幅な入れ替え、あるいは誰もが起業家になるチャンスがあるなど、多くの人々が討論している。今後世界がどう変化しても、クリエイティブコンフィデンスを持つことが未来のスーパーパワーになると私は信じている。なぜなら、そのような自信があれば、自分の考えを表現することにためらいがなくなり、自分なら世界を変えられると信じ、更に勇気を持って挑戦し実践することができるようになり、結果、自身の重要なチャンスをつかむことができるようになるからである。

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