3年前、私は1日に1万歩以上、そして10キロ以上歩くという、一見シンプルだが堅固な目標を立てた。それ以来、太陽が照ろうが、雨が降ろうが風が吹こうが、どんな国にいようとも、どんな環境にいようとも、この一貫した目標が途切れることはなかった。それから3年が経ったが、この小さな目標が私の人生における最良の決断のひとつになるとは思いもよらなかった。
昨年は1日2万歩、20キロと目標の難易度を上げたほどだ。これまでのところ、連続910日以上目標を達成し、合計730万歩、5,500キロを歩いた。これはサンフランシスコからニューヨークを2回往復するのに相当する距離である!これは一種の運動であると同時に、心の洗礼でもある。一歩一歩が自分のコミットメントの証であり、1キロメートルごとの達成が自分の挑戦への勝利となる。
『複利で伸びる1つの習慣』(原題:Atomic Habits)という本には、習慣を身につける鍵のひとつは、アイデンティティの変化を認識することだと書かれている。この挑戦を始めたとき、私は単に運動習慣を身につけただけでなく、新しい自己アイデンティティを形成していた。つまり、何があっても堅持する人になったのである。
このアイデンティティの認識のおかげで、困難に直面したときの決意が強くなり、一見不可能に思える状況でも目標を達成する方法を見つけることができるようになった。例えば、長距離便の機内でも、通路を往復していた(もちろん、他の乗客からの奇異な視線は避けられないが。ハハハ!)。 –つまり、これは、毎日の運動目標を達成するためだけでなく、自分との約束を守るためでもある、と私は内心知っていた。
この910日間のハードワークで、私は真の規律と忍耐とは何かを学んだ。自律は束縛ではなく、自由への解放である。それによって私は多忙な生活の中でバランスを取り、喧騒の中で心の平穏を見出すことができた。だからこそ、日々、自己鍛錬が積み重なり、大きな力となる。そしてこのような力が、堅持する限り、不可能はないと私に信じさせてくれるのだ。
よって、夢を追うことに疲れやためらいを感じているすべての人に言いたい。大きく始める必要はない。今日から、目の前の小さなことから始めよう、と。多くの場合、私たちはいつも自分の夢は遠いところにあると考えるが、実は、最初の小さな一歩を踏み出した時点で、私たちはすでに夢を実現する旅に出ているのだ。動き出せば、その一歩一歩が自分の夢に近づき、その一歩一歩が想像を超えた結果をもたらすのである。
堅持のおかげで、私たちの人生はパワーと意義に満ちたものになるのだ。なぜなら、堅持の力は、本当に無限だからである!