ビジネスであれ、スポーツ競技場であれ、勝負の勝敗の鍵を握る局面においては、技術ではなく、メンタルで争われることがよく見られる。
最近、家族が私に動画をシェアしてくれた。それは、新入生トレーニングセッションでの中国系アメリカ人のフィギュアスケーター、ヴィンセント・ジョウ (Vincent Zhou) 氏の会話であった。
2021年アメリカフィギュアスケートグランプリでの対戦相手は、4度優勝し14連覇の記録を樹立したネイサン・チェン (Nathan Chen) 氏であった。大会の前に、次のようなコーチの言葉が彼を目覚めさせた。「君は、2位を勝ち取るのではなく、1位を争う精神で戦わなければならない」。
ビンセント・ジョウ氏は、対戦相手の輝かしい戦績のせいで、多くの選手が試合前に2位を確実にしたいという心構えで戦っているが、コーチの注意によって心の束縛が打ち解かれ、優勝するという心構えで勝負に挑むことができた、と回想している。結果、ヴィンセント・ジョウ氏がネイサン・チェン氏を破って優勝した。
伝説のテニス選手であるラファ・ナダル氏も回想録の中で、2007年に当時の世界チャンピオンであったフェデラー氏に挑戦し、5セットの末に負けたことで非常に落ち込んだ、と語っている。これは、自分の実力不足ではなく、心理的な面が十分に強くなかったため、勝利のチャンスを掴むことができなかった、と自身でわかっていたためである。翌年、ラファ・ナダル氏は復帰を目指して調整し、ウィンブルドンで優勝した。
2023年、日本はワールド・ベースボール・クラシックで14年ぶりの優勝を果たしたが、大谷翔平氏の試合前の自信を呼び覚ますスピーチが大きな役割を果たした。フィールド上の憧れのアメリカのスター選手たちを前に、彼は選手たちにこう言った。「崇拝だけでは彼らを超えることはできません。私たちは彼らを超えて頂点に立つためにここにいます。今日は彼らへの崇拝を捨てて勝利に集中しましょう。 」
これらの話からも、メンタルの違いだけで結果が大きく逆転することが分かる。競争の激しい分野では、選手は通常、一定レベルの能力を持っているため、その差は大きくないが、心理状態は大きく異なる場合がある。たとえば、「精神的衰弱がパフォーマンスの失敗につながる」ことは、最も明白な例の1つである。
いわゆるチャンピオンの精神とは、ある種の「不屈の勝利への意志」であり、プレッシャーに耐え、気を緩めず、自身に逃げ道を与えず、安易に妥協せず、チャンピオンになることを唯一の目標として勝利を誓う強いメンタリティのことである。チャンピオンの精神を持って戦うことができれば、奇跡に遭遇し、重要な瞬間に自分の潜在能力を超えた力を発揮する機会も得ることができる。
あなたも重大な決勝トーナメントにいるのでしょうか。チャンピオンの精神で競争に挑み、勝利を勝ち取ってください。